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「完本 若き日の読書」で紹介されている本のレビュー【パート③】

2023年1月に発刊された池田先生の著書『完本 若き日の読書』は、皆さんもうご覧になりましたか?
本書は、かつてのロングセラー『若き日の読書』(1978年刊行)と『続 若き日の読書』(1993年刊行)を完全収録した「完本」として復刊したもので、大変ご好評をいただいている書籍です。

この度、『完本 若き日の読書』でご紹介されている書籍を、博文栄光堂オンラインショップでもご購入いただけるキャンペーンを開始いたしました!

そこで本記事では、キャンペーンの第三弾で販売される『三国志』『モンテ・クリスト伯』『神曲』について、博文堂書店の店員が簡潔にレビューしたものを、ご紹介いたします。

1,『三国志』

曹操を「乱世の英雄」として高く評価しつつも、なかなか好きになれない恩師は、感にたえない表情で話していたのを忘れられない。
「曹操は将軍として、たしかに偉い。人生の生き方として彼に似ているのはナポレオンか織田信長のような英雄ではないか。彼は奸雄だ。自分に尽くした者でも平気で殺すような酷薄な人間である。
―完本若き日の読書P.147より

曹操が好きになれなかったのは、彼が晩年になって大成するにしたがい、慢心を生じ自分を諫める者があっても遠ざけたり、殺したりするようになったからであろう。
そうした例を挙げて、戸田先生は水滸会員に厳しく諭されたことがある。
「一つの組織のなかにおいても、反対の意見を出す者がなければ、その組織は発展しない。とくに青年部においては、年長者の言うなりになってしまう傾向がある。
故に諸君は、幹部となっても自分と反対の意見を述べる人をつとめて大切に扱うようにしていきなさい」
―完本若き日の読書P.149より

これまで三国志は宮城谷昌光氏・柴田錬三郎氏、陳舜臣氏、北方謙三氏など多くの作家に描かれてきた。コミックでも横山光輝氏や「蒼天航路」「覇-LORD-」など、作品の数だけ三国志の世界観・人物観がある。自分も様々な三国志を楽しんできたが、やはり王道は吉川英治氏の三国志なのだろう。未読の方はもちろん、再読するにもおススメのシリーズ!

【書籍情報】

著者   | 吉川英治
出版社  | 講談社
版型   | 文庫
ページ数 | 727ページ(1巻)、717ページ(2巻)、711ページ(3巻)、739ページ(4巻)、783ページ(5巻)

2,『モンテ・クリスト伯』

フランス文学の金字塔。和訳は「巌窟王」。主人公・ダンテスの復讐物語で、世界中で180年間読み続けられ、映画やドラマ、舞台化された名作。
1巻はダンテスの悲運続きで読んでいるこちらまで苦しくなるが、2巻以降は手に汗を握りながら、一気に読めるストーリー。

「若い諸君は、ダンテスのようないき方をとる必要はない。20代の青年が、敵か味方かを一々さぐり、考えているのでは、純真さがなくて、私は嫌いである。
青年には信用が財産である。しかも、信用を得る根本は、約束を守るということである。
できないことは、はっきりと断る。そのかわり、いったん引き受けた約束は、何を犠牲にしても絶対に守ることだ。これが青年の社交術であり、金がかからないよ」
たしかにドラマの筋を追うだけだは、こういった独特な視角の教訓は得られまい。
恩師が「書に読まれるな」と言われた意味が、実感として胸におさまった。
―完本若き日の読書P.172より

戸田先生は必ずしもダンテスの復讐譚に賛成していたわけではない。むしろ「陰湿で執念深いのは、いやだな」と言われていたのを私は記憶している。
「なぜ、あのような方法で復讐するのかというと、キリストの神に力がないので、人間が神に代わって裁くのだという思想が、この本の全体を貫いていると思う。
このようなデュマの考え方に私は反対である。人間が神に代わって罰するという考えは間違っている。法罰でいかなければならない。法に力があるときには、人間が人間を罰する必要はないからである。
―完本若き日の読書P.173より

【書籍情報】

著者   | アレクサンドル・デュマ(訳:山内義雄)
出版社  | 岩波書店
版型   | 文庫
ページ数 | 353ページ(1巻)、356ページ(2巻)、335ページ(3巻)、333ページ(4巻)、353ページ(5巻)、361ページ(6巻)、366ページ(7巻)

3,『神曲』

「神曲」の題名は本来「コメディア」、すなわち「喜劇」もしくは「喜曲」といったものだった。その構成は第一部「地獄篇」に始まり、第二部は罪を浄化するという意味の「浄火篇」(煉獄篇とも訳される)、そして第三部は浄められた生命のいたる「天堂篇」(天国篇とも)となっている。このように、地底の闇から天上へと昇って最後がハッピーエンドで終わるので、ダンテは題名を「喜曲」としたのだという。―完本若き日の読書P.229より

「神曲」のなかでは、教皇をも地獄に堕とし、敵味方を問わず公正に死後の「居場所」を定めた。軽い罪から重い罪へ、ダンテは師とともに地獄の下方へ進む。愛欲や浪費など不節制の罪、自分に対する暴力(自殺)の罪、汚職や金儲け目当ての聖職者の罪など具体的に名を挙げて断罪する。なかでも恩ある主人に反逆した罪は重く、彼らは地獄に閉じこめられ、魔王に食べられ続けていた。 ―完本若き日の読書P.232より

ダンテが地獄→煉獄→天国へと旅をする中で、歴史上、神話上、また聖書に登場する人物たちと出会い、語りながら冒険?をしていくストーリー。
最初に降り立つのは地獄(イタリア語でインフェルノ)。地獄は9つのエリア(邪淫地獄や貧欲地獄)に分かれていて、愛欲や浪費、自殺など、生前の罪に応じて罰を受け続けている様子が描かれている。9つのエリアは階層になっており、最下層には最も重い、恩人を裏切った者どもが集められ、魔王ルシファーに.....。
世界文学史上、古典中の古典に是非挑戦してみては。

【書籍情報】

著者   | ダンテ・アリギエリ(訳:平川祐弘)
出版社  | 河出書房新社
版型   | 文庫
ページ数 | 509ページ(地獄篇)、509ページ(煉獄篇)、525ページ(天国篇)

4, まとめ

いかがでしたか??

今回ご紹介した書籍は、どれも1,500ページを超える読み応えのある作品ですので、大型連休を機に是非挑戦してみてはいかがでしょうか??

また『完本若き日の読書』と併せて読むことで、より深く幅広い視野で精読することができますので、未読の方は合わせてご購入されることをおススメします!!

今回ご紹介した3点も数量限定となりますので、当オンラインショップでご購入を希望の方は、お早めにお求めください!

「完本若き日の読書キャンペーン」

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